0才からの右脳開発。実際のところ、どうなの?

幼児教室のなかでも有名な「七田式チャイルドアカデミー」は、全国450校ある右脳開発の幼児教室です。0才0ヶ月から小学6年生まで通えます。0才10か月の娘をつれて無料体験にいった際の反応、まわりのお子さんの成長の様子、果たして効果はあるのか、費用はどれくらいか、などを本音でご紹介します。

七田式チャイルドアカデミーの教室概要

七田式チャイルドアカデミーの目的

七田式チャイルドアカデミーの目的は、赤ちゃんのもつ可能性を引き出すこと、具体的には右脳に働きかけることで「想像力」「創造力」を伸ばすことにある、とされています。月齢によりますが基本的には週1回、約50分のクラスでカリキュラムが組まれています。

全国に450校もあり、公文と同じくフランチャイズ経営のため、教室によって授業内容や講師の質、また費用も若干違います。私は2教室試させていただきましたが、基本となるフラッシュカード以外は全然違う内容で、費用は同じでした。

七田式チャイルドアカデミーの入会金、月謝、教材費

地域や通うコースによって若干の差がありますが、東京での幼児コース(0〜3才)を例にご紹介します。

七田式チャイルドアカデミーの入会金(入室金)は20000円、月謝は14000円、教室維持費が約2200円(教室による)です。初年度で約21万5000円ですね。仮に0〜3才まで3年通えば、最低でも約60万円です。

最低でも、というのは教材費が含まれていないからです。教室によって異なりますが、みなさんフラッシュカード類やCDくらいは購入なさるそうです。ですので、色々そろえて教室に3年通うと約140万円ほど(+交通費)という感じのようです。

七田式チャイルドアカデミーに通うママたちの様子

先に紹介したジンボリー(【ジンボリー体験】0歳からの英語の体操・音楽・芸術教室。費用や効果、子どもの反応まとめ)やマイジム(【マイジム体験】0才からの本格体操教室!費用、効果、子どもの反応まとめ)に比べると、やはり和やかな雰囲気ではありません。我が子とよその子を比べる様子、親が空回りする必死さ、総じてピリピリ感が私は苦手でした。受験教室よりはマシなのでしょうが、楽しんで通うという雰囲気には思えませんでした。

教室によるのでしょうが、私の知る限り「可能性を伸ばしてあげたい!」とポジティブな雰囲気というより「子育てに行き詰まった、助けてほしい」という感じで、発達にやや心配のあるお子さんが集まっている印象でした。お子さんの様子は後述します。

また、受験目的で通うには物足りないと思います。レッスンの50分が終われば、特にマザーリングなどなく解散ですので、受験についての情報が得られるわけでもないですし、立ち居振る舞いや願書指導などは一切ありません。

七田式チャイルドアカデミーのレッスンの内容と進め方

娘が0才10か月のときに2教室に伺いました。フランチャイズのため、講師の質がかなり違うと聞いていたからです。レッスンの進め方自体は、2教室ともほぼ同じですが、内容は違いました。以下では1教室の体験についてご紹介します。

クラスでは月齢が近い子2〜4人がまとめられます。が、娘は0才10か月なのに同席の子は1才3ヶ月、1才6ヶ月、2才とバラつきがあり驚きました。それで同じレッスンを受けるの?月齢に応じたカリキュラムと聞いていたのに、と。そしてさらに驚くことには、ずっと通われているというその大きいお子さまがたと娘がやれることに、大差がなかったのです…。(後述します)

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七田式チャイルドアカデミーのクラスは50分ありますが、基本的にずっと椅子に座っていなければなりません。自由にハイハイしたり歩いたりはできません。狭い部屋(3畳ほど)に机と子ども用の椅子があり、親は椅子の後ろに座るか、椅子に親が座って子どもを膝にのせる形で行います。

そもそもこの「座っている」がお子さまがたには苦痛のようで「いい加減にしなさい!」「座りなさい!」とみなさんお叱りになっており、その怒声を娘に聞かせるのもなんだか嫌だったのを覚えています。

でも0才〜2才なんて、動き回りたい頃ですよね。娘は家庭保育園の絵本の読み聞かせが習慣になっているからか、1時間程度は普通に座って受けられましたが、無理やりおさえつけてまでやらせるのはどうなんだろう、と思いました。

レッスンではドッツカード、絵カードのフラッシュを間にはさみながら、覚えている限りでは以下のワークをしました。

■おままごと(100円ショップのおままごとセット)の野菜を包丁で切る
■紐通し
■ブロック遊び(ブロックを電車に見立ててつなげる)
■単語カードを上からいれると音が鳴るおもちゃ(3000円ほどの市販のもの)で遊ぶ
■動物の絵(マジックテープで接着)を貼ったりはがしたり
■2つ同時に講師が転がすビー玉を左右の手で受け止め、ビンにいれる
■3色のパネルを、3色の貯金箱にそれぞれいれる
…他にも5つほどワークがあったかと思いますが、失念してしまいました。

これらを休む間もなく次々やっていきます。1つのワークに数分しか時間がないため、子どもがついていけなかったり、面白くなってやりだした頃には取り上げられることもあります。「◯◯ちゃん、もうできたね!賢いね!」などと褒めるので、できなかった子の親御さんがイライラされていました…。

クラスの最初と最後は「先生こんにちは、みなさんこんにちは」と早口で挨拶をします。クラスが終われば、特に相談の時間や講評などはなく、みなさん即解散です。雑居ビルでトイレなどもあまりキレイではないためか、おむつのお子さんでも替えずに帰られていました。

七田式チャイルドアカデミーは実際に効果があるのか

私は家庭保育園を胎教からやっているので、余計にそう感じたのかもしれませんが、正直申し上げて効果が感じられず入室には至りませんでした。その理由を以下でご説明しますが、失礼な表現になるかと思います。ご不快な方がいらっしゃいましたら、誠に申し訳ございません。

七田式は家庭保育園と違って「楽しそう」ではない

資料をみる限り「子どもの気持ちによりそって楽しく」という方針だと思っていたのですが、お子さまがたは誰一人笑っていませんでした。夢中になって知性的な遊びにのめりこむ、という感じでもありません。

ただひたすら、講師のやたらと高いテンションに戸惑いながら矢継ぎ早の指示に必死に応え、できなければ(どうでもいいような内容なのに)ママにため息をつかれ、講師からも「◯◯ちゃんはできないのか、次までに練習してね」などといわれ…受け身でつらい50分にみえました。

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家庭保育園では「先取り教育、押しつけ教育は親のエゴ」と諭されます。またアウトプットを求めずにひたすら楽しいこと、面白いこと、複雑で知的な経験を積ませてあげるよう、繰り返し指導があります。だからかもしれませんが、私には「楽しんでいない七田式」で子どもの才能がのびるとは思えませんでした。

通っているお子さまがたが、特に聡明だとは感じなかった

たまたまかもしれないのですが、2教室とも期待したような方には出会えなかったのが正直なところです。先に書きましたように、0才のときに1才や2才の方と同じクラスだったのですが、娘のほうが早く終わることもしばしばでした。(その度「ほら、あんな赤ちゃんでもできてるわよ!」と怒るお母様がいらっしゃいました…)

また、気になったのが発語です。お子さまがたは何も話されておりませんでした。1才児でも「あーうー」といった喃語さえもなく、50分のレッスンに耐えられず「キー!!!」と叫んではママに叱られる、といった感じでした。2才の子もママの指示に首を振って答えるだけでした。

週1回、講師任せの教育で成果は得られない

これはすべての習い事、幼児教室にもいえることなのですが、やっぱり教育は24時間一緒の母親次第だと思いました。私自身、英会話教室に毎週通ったことがありますが、お恥ずかしいことにまったくもって身につきませんでした。結局、家庭学習を地道にしないとだめなんですよね。ピアノやヴァイオリンも同じですよね。

ダンスや演劇のような特殊なものならともかく、脳の開発なんてテーマは、週1回50分それっぽい講義をうけたところでどうなるものでもないな、と感じました。そして家庭でやるべく教材を買うとなると、かなりの値段がするのも残念です。だったら最初から家庭保育園を買う方が効率的だと感じました。

そもそもワークと右脳開発の関連に確証がない

右脳開発というもの自体、そもそもどうなんだという話もありますが、それはおいておきまして、果たして上記のようなワークを数分単位でやることが脳にいいのか?という疑問がわきました。

家庭保育園では、本人の興味を深堀してあげる形でのサポートを指導されました。やりたければ、やりたいだけ自由にやらせてあげます。うまくできなくても、積み木を積みたいなら見守りますし、紐通しがしたいならその気持ちを尊重します。それこそが脳の発達を促すという教えです。

それに慣れているせいだと思うのですが、七田式で子どもが「まだやりたい」のに次々とワークを取り上げられることに違和感がありました。もう少し時間をかければできるかもしれないのに次のものを押しつけられる、ということを繰り返すと、子どもの自主性、やりたいという知的好奇心が失われるように思いました。

七田式のドッツカードは偽物?

そもそも私が七田式に行ってみたのは、このドッツカードが理由です。ドッツとはアメリカの学者ドーマンが開発した「数を認識する」カードです。早期教育ではおなじみのカードでして、ドッツを使えば赤ちゃんでも数字を楽しめるんですね。

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ちなみに娘は生後6ヶ月で、ドッツカードを使った四則計算ができていました。が、できなくても別によくて、要は頭の中に「数字=量」を事実として認識する回路を作れればそれでいいそうです。

「家庭保育園しかドーマンのドッツカードを売れない」と聞いたのも家庭保育園を購入した理由でしたので、七田式にもドッツがあると聞き興味がわいたのでした。娘はドッツが大好きなので、いいものなら購入しちゃおうかなと思ったのです。

が、結論から申し上げますと、七田のドッツカードは偽物、というと語弊があるかもしれませんが、カードに適当にシールを貼って自作されているものでした。ハートや星など市販のシールが単に張ってあるだけです。

ドーマンのドッツはあの点の並びや大きさが、脳の刺激になるようにつくられているそうです。実際、娘は七田式のドッツカードには無反応でした。他のワークで使うおもちゃもそうなのですが、なんだか「それっぽい」ものの、実際に家庭保育園や他の幼児教室を知っていると、かなりチープに思えてしまいました。

講師に子育ての相談ができない、教材も使いこなせない

そしてこれが一番残念だったところです。2教室のうち1つは男性講師で、レッスンはすごく活き活きされていたのですが、大人と話すのは苦手なのかレッスン後は目もあわせてくれず、おどおどされていました…。育児相談などとても無理そうでした。

また、教材の使い方などもレッスン時間では説明がないため、個別に講師に尋ねる形のようです。私もフラッシュカードをしているので分かりますが、見ているだけではできるようにはなりません。自宅でできてしまうと教室に通わなくなるから?と邪推をしてしまいました。

七田式チャイルドアカデミーのよいところ

上記のとおり、私には合わないと判断した七田式ですが、いいなと思ったところももちろんあります。まず、全国にあるので通いやすいです。地元のフランチャイズ経営なので、合う講師に出会えれば、通う負担も少なく楽しいのかと思います。

また、鉛筆やハサミなどの道具を早くから使う機会に恵まれるのもいいなと感じました。もちろん家庭保育園の指導プログラムで道具を使う時期は出てくるのですが、実際に使っているところを見てもらえるのは有難いですよね。家庭保育園の場合はメールや電話でアドバイスいただく形なので。

そして受験目的なら物足りないものの、児童館での遊び時間みたいなものと思えば、なんだか色んな遊びが出てくるので参考になるのかもしれません。習ったことを家でゆっくり自作のおもちゃで遊ぶのなら、子どもも喜んでくれそうです。

ちなみに類似の幼児教室のベビーパークよりは、講師の質、レッスンの内容ともにマシだと思います。ただし、そのために年間60万円払うかというと私はNOだな、と思ったのが正直な感想です。

まとめ

七田式チャイルドアカデミーは0才から通える右脳開発の幼児教室。
レッスンは週1回50分、椅子にずっと座って次々にワークをやる形式。
費用は年間60万円ほど、見る限りでは効果は感じられなかった。

まとめると、やはり私には家庭保育園が合っていると再認識した体験でした。なんだか辛口の記事になってしまい、すでに通ってらっしゃる方には不快な内容だったかと思います。そのような方がいらしたら、誠に申し訳ありません。記事の公開を迷いましたが、二度と取り戻せない貴重な3才までの時間を費やすものなので、どなたかの参考になればと、やはり公開することにいたしました。

他にも多々、幼児教室の体験にはいっておりますので、随時記事にするつもりです。何かリクエストがあれば、お気軽にお知らせくださいね。

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